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臨床心理士と公認心理師の違い|カウンセリングを選ぶときの見方

公認心理師は公認心理師法に基づく国家資格で、秘密を守る義務や名称の独占が法律で定められています。臨床心理士は公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格で、5年ごとの資格更新が義務づけられています。

結論

公認心理師は公認心理師法に基づく国家資格で、秘密を守る義務や名称の独占が法律で定められています。臨床心理士は公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格で、5年ごとの資格更新が義務づけられています。

どちらが上という関係ではなく、両方を持つ人もいます。カウンセリングを選ぶときは、資格の種類よりも「担当するカウンセラー本人が資格を持っているか」を確かめるほうが実用的です。

ひと目で分かる違い

根拠が違います。公認心理師は法律(平成27年法律第68号)で定められ、試験は文部科学大臣と厚生労働大臣が行うと法律に書かれています。臨床心理士は、協会が独自に実施する資格審査に合格した人を認定します。

受験までの道筋も違います。公認心理師は、大学と大学院で法令で定める科目を修めるのが基本で、厚生労働省は受験ルートを7つと案内しています。臨床心理士は、協会が指定する大学院か専門職大学院の修了を基本とし、受験資格の基準は7種類あります。

更新の扱いも違います。臨床心理士は5年ごとに更新が必要です。公認心理師法には登録の有効期間や更新の規定がなく、そのかわりに知識と技能の向上に努める責務(43条)が定められています。

人数は、臨床心理士が2026年4月1日現在で44,289名(協会公表)、公認心理師の登録者が2026年9月末日現在で76,675人(公認心理師試験研修センター公表)です。

公認心理師:法律で決まっていること

公認心理師法2条は、公認心理師の仕事を4つに分けています。心理状態を観察して分析すること、本人の相談に応じて助言や援助をすること、家族など関係者の相談に応じること、心の健康についての教育と情報提供です。

41条は、正当な理由なく業務で知った秘密を漏らすことを禁じ、資格を失った後も同じとしています。違反には46条で1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が定められています。

42条2項は、相談者に主治の医師がいるときは、その指示を受けなければならないと定めています。通院中の人は、主治医がいることを最初にカウンセラーへ伝えておくと、法律に沿った進め方を相談しやすくなります。

44条は、公認心理師でない人が「公認心理師」と名乗ること、名称に「心理師」の文字を使うことを禁じています。違反は49条で30万円以下の罰金です。

臨床心理士:協会が決めていること

協会による臨床心理士の認定は1988年に始まりました。資格審査は年1回、筆記の一次試験と口述面接の二次試験で行われ、協会によると毎年約2,000名が受験しています。

協会は臨床心理士の専門業務として、心理テストや面接による臨床心理査定、臨床心理面接、地域の援助体制づくりへの関与、それらの研究調査の4つを挙げています。協会は「診断」ではなく「査定」という言葉を使っています。

更新は、資格の発効日から満5年ごとです。5年のあいだに協会が定める研修や学会発表などで15ポイント以上を取る必要があります。協会はこれを「生涯資格ではなく、研修を義務づけたうえでの資格の更新」と説明しています。

両方の資格を持つ人が多い理由

公認心理師法の附則2条は、法律の施行の時点ですでに心理の仕事をしていた人のための特例を設けました。5年以上の実務経験があり、国が指定した講習会を修了した人は、施行後5年間に限り、大学院の課程を経なくても試験を受けられるというものです。

大学院で心理学の科目を修めた人についても、施行前に修了・入学していた場合の受験資格が附則で定められました。このため、すでに臨床心理士として働いていた人が公認心理師の試験も受け、両方の資格を持つことになった例があります。

プロフィールに2つの資格が並んでいるのは珍しくありません。どちらか一方だけの人も、もう一方を持たない理由は人それぞれで、それだけで力量の差は判断できません。

オンラインでも義務は同じか

公認心理師法の義務の条文は、対面かオンラインかを区別していません。電話やビデオ、文字での相談でも、担当者が公認心理師であれば秘密保持の義務は同じようにかかります。

一方で、サービスの運営会社が相談の記録をどう保管するかは、資格の法律とは別の話です。記録の扱いは各サービスのプライバシーポリシーに書かれているので、資格表記とあわせて読んでおきましょう。

「カウンセラー」という呼び名には資格が要らない

協会は、心理カウンセラー、サイコセラピスト、心理相談員などの名称には、それぞれ明確な資格があるわけではないと説明しています。

法律で名称が守られているのは、心理職では公認心理師(と「心理師」の文字)です。プロフィールに「心理カウンセラー」とだけ書かれている場合、それだけでは資格の有無は分かりません。

反対に、資格がないから話を聞く力がないとも言い切れません。資格を重視するかどうかは、相談したい内容と、自分が何を安心材料にしたいかで決めてかまいません。

12社のサイトではどう書かれているか

本サイトが調査した12社(2026年9月10日調査)のうち、カウンセラーの資格を明記していたのは10社でした。そのうち8社が臨床心理士と公認心理師の両方を、2社が公認心理師を資格名として挙げていました。

ただし、全員が臨床心理士か公認心理師だと確認できたのは4社です。残りは有資格者と、それ以外のカウンセラーが混在しているか、全員かどうかを公式サイトから確認できませんでした。

精神保健福祉士やキャリアコンサルタント、産業カウンセラーなど、ほかの資格を挙げるサービスもあります。資格を明記しているサービスは臨床心理士・公認心理師のランキングで、「全員か」を分けて比べられます。

選ぶときの見方

まず、サービス全体の「有資格者在籍」ではなく、指名するカウンセラー本人のプロフィールで資格名を確かめます。どちらか一方でも書かれていれば、資格の面での最低限の確認はできています。

資格以外に、料金、解約条件、予約の取りやすさも同時に見る必要があります。比べる順番はオンラインカウンセリングの選び方に、表記の確認方法は安全なサービスの見分け方にまとめています。

なお、臨床心理士も公認心理師も医師ではなく、カウンセリングでは診断や治療を行いません。眠れない、食べられない状態が続くときは、まず医療機関を受診してください。違いはカウンセリングと精神科・心療内科の違いで説明しています。

よくある質問

臨床心理士と公認心理師、どちらに相談するのがよいですか?

どちらかが優れているという関係ではありません。両方を持つ人もいます。資格の種類よりも、相談したい分野での経験や、プロフィールに書かれた得意分野を見て選ぶのが現実的です。

カウンセラーの資格が本物か確かめる方法はありますか?

まずプロフィールに資格名がはっきり書かれているかを見ます。公認心理師は法律で名称が守られており、資格のない人が名乗ると罰則があります。気になる場合は、サービスの問い合わせ窓口で確認するのも一つの方法です。

公認心理師には更新がないのですか?

公認心理師法には登録の有効期間や更新の規定はありません。そのかわり、知識と技能の向上に努める責務が43条で定められています。臨床心理士は5年ごとの更新が義務です。

キャリアコンサルタントはどんな資格ですか?

職業能力開発促進法に基づく国家資格で、資格のない人がキャリアコンサルタントと名乗ることは同法30条の28で禁じられています。仕事や職場の悩みでは、この資格者が在籍するサービスも選択肢になります。

相談した内容が外に漏れることはありませんか?

公認心理師には法律上の秘密保持義務があり、違反には罰則があります。臨床心理士も協会の倫理綱領の遵守が求められています。あわせて、サービスのプライバシーポリシーで相談内容の扱いを確認してください。

出典

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