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認知行動療法はオンラインで受けられる?|進め方・研究結果と、手法を明示しているサービスの見分け方

認知行動療法(CBT)は、オンラインのカウンセリングでも受けられます。ネット経由と対面を同じ試験の中で比べた20件の研究をまとめた分析では、両者の効果は同等と報告されています。

結論

認知行動療法(CBT)は、オンラインのカウンセリングでも受けられます。ネット経由と対面を同じ試験の中で比べた20件の研究をまとめた分析では、両者の効果は同等と報告されています。

ただし、カウンセリングサービスに申し込めば自動的に認知行動療法になるわけではありません。当サイトが2026年10月に12社の公式ページを確かめたところ、カウンセラー紹介欄で認知行動療法を得意な手法として挙げていたのは2社でした。

認知行動療法を受けたいなら、担当者を指名できるか、プロフィールに手法が書かれているか、毎回の進め方と回数の見通しを説明してもらえるか、の3点を申し込み前に確かめるのが確実です。

認知行動療法とはどんな方法か

国立精神・神経医療研究センターの認知行動療法センターは、認知療法・認知行動療法を「認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種」と説明しています。ここでいう認知とは、ものの受け取り方や考え方のことです。

強いストレスを受けると考え方が悲観的に偏り、気分や行動にも影響が出ることがあります。認知行動療法では、つらくなったときに頭に浮かんだ考え(自動思考)が現実とどれくらい食い違っているかを確かめ、考え方のバランスを取り戻していきます。

日本認知・行動療法学会は、認知行動療法を「行動科学と認知科学を臨床の諸問題へ応用したもの」と定義し、複数の理論と多数の技法を含む広い方法だとしています。問題を具体的な行動として捉え、目標をはっきり決め、不安の点数や行動の回数のような数字で変化を確かめるのが特徴です。

同センターによれば、欧米ではうつ病や不安症、不眠症などで効果が実証され、広く使われるようになりました。考え方だけでなく、生活のリズムを整える行動活性化や、問題解決の技法も含まれます。

標準的な進め方と回数

厚生労働省が公開している、うつ病の認知療法・認知行動療法マニュアルは、1回の面接を30分以上とし、面接は原則として16〜20回行うとしています。状態に合わせて延長を検討することや、終了後にフォローアップの面接を行うこともあると書かれています。

毎回の流れも決まっています。マニュアルでは、近況の確認、前回の宿題の振り返り、その日に話し合う議題の設定、話し合い、次回までの宿題の決定、まとめと感想の確認、という順に進めます。

特徴的なのは宿題(ホームワーク)です。面接で話し合ったことを日常生活で試し、その結果を次の回で振り返ることが欠かせないとされています。話を聞いてもらうことが中心のカウンセリングとは、時間の使い方がかなり違います。

カウンセラーと相談する人が一緒に、考えを「科学者」のように検証していく関係も重視されています。カウンセラーが答えを教えるのではなく、問いかけを通じて本人が答えを見つけていく形です。

16回を週1回で受けると、4か月ほどかかる計算です。回数と頻度から総額を見積もる方法はカウンセリングの頻度と期間で説明しています。

オンラインでも効果は変わらないのか

Carlbringらが2018年に発表したシステマティックレビューとメタ分析は、ネット経由の認知行動療法と対面の認知行動療法を同じ試験の中で直接比べた20件の研究(参加者1,418人)をまとめたものです。終了時点の効果は同等と報告されています。

ただし著者は、個別の悩みごとに見ると比較研究はまだ少なく、より大規模な研究が必要だと注意を付けています。この分析のネット経由の認知行動療法は、専門家の支援が付いたプログラムを指していて、ビデオ通話の面接だけを調べたものではありません。

うつに対するネット経由の認知行動療法を、専門家の支援があるものとないもので比べた研究もあります。Karyotakiらが2021年に発表した分析(39件の試験・9,751人のデータ)では、支援ありのほうが終了時点の効果が大きく、とくに症状が中等度以上の人で差が大きかったと報告されています。

一方で、症状が軽い人では支援の有無による差は小さく、6か月後と12か月後では差が確認されなかったとしています。自分でアプリや本を使う方法と、カウンセラーと一緒に進める方法は、症状の重さによって向き不向きが変わりうるということです。

医療機関で受ける認知行動療法との違い

認知療法・認知行動療法は、医療機関では公的医療保険の対象になる場合があります。厚生労働省は、認知療法・認知行動療法を届け出た医療機関の一覧を公開しています。

保険が使えるのは、医師の診察を受けたうえで、要件を満たした医療機関で受ける場合です。オンラインのカウンセリングサービスは保険の対象外で、費用は全額自己負担になります。詳しくはオンラインカウンセリングに保険は使えるかにまとめています。

また、カウンセリングサービスは診断や治療を行いません。うつ病などの症状がはっきりしている場合は、まず医療機関で相談し、認知行動療法を受けられるかを主治医に確かめる順番が安全です。違いはカウンセリングと精神科の違いで説明しています。

12社の公式サイトでの記載状況

当サイトは、比較している12社について、公式トップ・料金・特商法表記など調査に使っている37ページを2026年10月7日に取得し、認知行動療法の記載を探しました。

マイシェルパとココロの窓口は、トップページのカウンセラー紹介欄で、複数のカウンセラーが専門や得意な手法として認知行動療法を挙げていました。マイシェルパでは、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)を挙げている人もいました。

ほかの10社は、取得したページでカウンセラーの手法として認知行動療法を挙げた記載が見当たらないか、ページの作りの都合で本文を取得できませんでした。記載がないことは、認知行動療法を行うカウンセラーがいないことを意味しません。個別のカウンセラーページまでは確かめていないためです。

手法の記載はサービスごとの調査項目に入れていないため、ランキングの算式には反映していません。

手法を明示しているサービスの見分け方

1つ目は、カウンセラーを指名できるかです。認知行動療法は同じ担当者と回を重ねる前提の方法なので、毎回相手が変わる形では進めにくくなります。指名できるサービスはカウンセラーを指名できるランキングで確かめられます。

2つ目は、プロフィールに手法と経験が具体的に書かれているかです。「認知行動療法」と一言あるだけでなく、どの悩みに使ってきたか、医療機関での経験があるかまで書かれていると判断しやすくなります。

3つ目は、学会の認定資格です。日本認知・行動療法学会の「認知行動療法師」は、公認心理師などのメンタルヘルス支援の専門資格を持つ人が、学会のガイドラインに沿った研修(基礎5科目と各論1科目)を受け、実践事例2例以上と、学会認定のスーパーバイザーの指導を受けた事例のレポートを出して認定されます。

同学会の「行動療法士」は認定と専門の2段階で、認定行動療法士と専門行動療法士のリストを学会のサイトで公開しています。どちらの名称も学会の商標で、許諾なしに使うことは認められていません。

ただし、こうした資格を持っていない人が認知行動療法をできないわけではありません。土台となる国家資格の違いは臨床心理士と公認心理師の違いで整理しています。

初回に確かめておくこと

初回の面接で「認知行動療法で進めたい」と伝えると、対応できるかどうかがはっきりします。対応できる人なら、何回くらいを目安にするか、宿題があるか、毎回どんな順番で進めるかを説明してくれるはずです。

1回の時間も確認してください。厚生労働省のマニュアルは1回30分以上を前提にしているので、分課金のサービスで短く区切ると、振り返りから宿題決めまでの流れを1回で終えにくくなります。

数回受けても、何を目標にしているのか分からないままなら、担当や方法を見直す合図です。話を聞いてもらうことが目的なら、認知行動療法にこだわる必要はありません。

よくある質問

オンラインのカウンセリングで認知行動療法は受けられますか?

受けられます。ただしサービスに申し込めば自動的に認知行動療法になるわけではなく、担当するカウンセラーが対応できるかどうかによります。プロフィールの記載を見て、初回に希望を伝えてください。

認知行動療法は何回くらいかかりますか?

厚生労働省のうつ病向けマニュアルは、1回30分以上の面接を原則16〜20回としています。悩みの内容や状態によって変わるので、担当者に見通しを聞いてください。

アプリや本で自分でやるのと、カウンセラーと進めるのはどちらがいいですか?

うつに対するネット経由の認知行動療法の分析では、専門家の支援があるほうが終了時点の効果が大きく、症状が軽い人では差が小さいと報告されています。症状が重いと感じるなら、まず医療機関に相談してください。

保険で認知行動療法を受けることはできますか?

医師の診察を受けたうえで、要件を満たした医療機関で受ける場合は保険の対象になることがあります。オンラインのカウンセリングサービスは保険の対象外で、全額自己負担です。

出典

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ほかのガイド

ご注意:本サイトおよび掲載サービスの多くは医療機関ではありません。気分の落ち込みや不眠が2週間以上続く場合や、日常生活に支障がある場合は医療機関にご相談ください。緊急時は次の窓口へ:いのちの電話(日本いのちの電話連盟) 0120-783-556(フリーダイヤル。毎日16:00〜21:00、毎月10日は朝8:00〜翌11日朝8:00。ナビダイヤル0570-783-556は10:00〜22:00(年中無休・通話料有料))/よりそいホットライン(社会的包摂サポートセンター) 0120-279-338(24時間対応・通話無料。福島県からは0120-279-226)/こころの健康相談統一ダイヤル(厚生労働省) 0570-064-556(電話した所在地の都道府県・政令指定都市の公的相談機関につながる。曜日・時間は自治体により異なる。050で始まるIP電話からは接続不可)/救急安心センター事業(#7119) #7119(急な病気やけがで救急車を呼ぶか迷ったときの相談窓口。実施地域のみ)。無料の相談窓口一覧